第33回東海北陸理学療法学術大会

県民公開講座

演題名:子どもの成長に合わせた障害予防

講 師:東 伸英 先生
           (福井医療大学 保健医療学部 
           リハビリテーション学科    理学療法学専攻)
日 時 : 11月12日 15:30~16:30
場 所 : AOSSA 8階 福井県県民ホール
参加費 : 無料
事前申し込み:不要
当日どなたでもご参加いただけます。

講師:顔写真

近年、屋外で遊べる環境が減少しているために子どもの外遊びの時間が減っています。また、塾通いやスマートフォン・ゲームなどの普及により、屋内での生活時間の増加による運動不足が問題視されています。それに伴い、雑巾がけで腕の力が足りず歯を折ってしまう、転ぶときに手が出ないなど、子どもの体に異変が起きています。また、片脚で立てない、しゃがめない、腕が真っ直ぐ上がらない、体前屈ができないなどの特徴もあります。このように体がかたい・バランスが悪いなど、運動器機能が低下した状態を「運動器機能不全」または「子どもロコモ」と呼んでいます。

 本来のロコモ(正式名称:ロコモティブシンドローム、和名:運動器症候群)とは、加齢に伴う運動器障害により移動能力の低下をきたし、介護が必要となる危険性の高い状態をいい、高齢者の問題として考えられていました。しかし、高齢者だけでなく、子どもの場合も運動器機能の異変を放置すると、筋肉、骨、関節などの運動器に障害が起き、歩行や日常生活に何らかの支障をきたすことがあります。

 「子どもロコモ」は、運動不足、食生活などの生活習慣が原因と考えられています。その背景には、体をほとんど動かさなくても日常生活が送れてしまう、超便利社会があります。また、食生活においても、偏食や朝食の不摂取、孤食なども問題になっています。これらを放置すると、将来早い段階でロコモになってしまう可能性があります。よって、子どもの頃からよい生活習慣を身に付けておくことが大切です。そのためにも、子どもの生活習慣に直接かかわる家庭において、まずは保護者の方に「子どもロコモ」のチェックを行ってもらうことが重要です。

運動不足による「子どもロコモ」が問題視されている一方で、運動をやり過ぎると、Overuse syndrome(使い過ぎ症候群)となり、野球肘、オスグッドシュラッター病、腰椎分離症、疲労骨折などのスポーツ障害を引き起こす場合があります。

スポーツ障害の原因は、使い過ぎ(overuse)や過負荷(overload)が第一に考えられます。その他の身体的な問題としては、筋肉のかたさ、関節の過度な緩み、骨格アライメントの異常などがあります。また、フォームの問題やトレーニング方法の誤りもスポーツ障害の原因となります。

よって、保護者や指導者の方は、練習時間や頻度を調整し、フォームや技術など子どものレベルに合った正しい指導を行う必要があります。また、練習前のウォーミングアップ、練習後のクーリングダウンの徹底が重要です。

 以上のような内容を中心に今回の講座では、「子どもロコモ」のチェック方法、スポーツ障害の発生機序やその予防法、ウォーミングアップなどについて、県民の皆様に分かり易く、自宅や職場ですぐに実践できるように説明したいと考えています。また、福井県理学療法士会における学校保健領域への取り組みについて紹介させて頂きます。

略歴

学歴
2004年 福井医療技術専門学校 理学療法学科 卒業
2012年 福井大学大学院 教育学研究科 修了 修士(教育学)
職歴
2004年~2009年 福井総合病院
2009年~2017年 福井医療短期大学 リハビリテーション学科
2017年~現在 福井医療大学 保健医療学部 リハビリテーション学科
免許・資格
2004年 理学療法士免許取得
2009年 日本体育協会公認アスレティックトレーナー資格取得
2015年 認定理学療法士(スポーツ)取得
2017年 専門理学療法士(運動器)取得
その他
トレーナー業務
2008~2009年 福井ミラクルエレファンツ
2014年~現在 丸岡高等学校 男子サッカー部および福井県選抜 少年男子サッカー競技
2015年 福井県高等学校野球選抜チーム 台湾派遣 トレーナー帯同
2016年~現在 福井高等学校 男子バレーボール部および福井県選抜 少年男子バレーボール競技
所属学会
日本体力医学会 日本整形外科スポーツ医学会

 

 

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